NOW#03 89年卒業のフナキサチコです/船木幸子

前段全略にて失礼します。

 

私はもともとアーキバウの活動に積極的に関与しておらず、今も飲み会にだけ参加している状態ですのに、この場をいただけましたことありがたく思います。

ずっと関心があったことが実現して来ているので、それを書きます。

今現在、都市環境システム(以下、都市環と略します)と建築との両方で非常勤講師をしております。(どちらとも2年生の住宅課題を担当)

都市環の方が期間が長く、最初のうちは建築との合同講評会や課題の出し合いなどが行えるのかなぁと思っていたのですが、どうも隔たりがある、非常勤講師1人の思いだけではなんともしようがないと諦めていたら、今のアーキバウコアメンバーさんたちの頑張りでちょっとずつ近づいて来ているのを感じます。

ここからは両者に半期、週一関わる者の私見をずらずらと。

まず、担当している住宅について。

建築では、西千葉、敷地400平米程度、延床180平米程度、私にとっては豪邸です。住人は一般的な4人家族。特徴的な街並みと言えないので、純粋に住宅と向き合うことを求めています。個人的には単に間取りの話で完了しない、形態操作が目的にならないでほしいという思いで臨んでいます。

都市環では、松戸、敷地100平米以内で各自選定。本人を含む住人で年齢などの設定も各自で。自分たちが楽しく暮らすことが街に何かしらの影響を与えうるという信念のもと臨んでいます。

意匠的な点では、やはりと言えてしまうのですが、建築の方がこだわりを持つ方が多いです。

どちらにも言えることでは、2年だということもありますが、これまで経験して来た「住む」ということに疑問を抱くということをしない。まとまらなくなるのも困

りますが、既成概念を壊すことを勧めています。

そして残念ながら、図面で表現するということに関心が低い方が多く見受けられます。約束事の集積として存在するものですが、ドローイング化も可能ということを意識してもらうようにせねばと思うこの頃。

ピンポイントな観点では手すり。建築では付けない人が多く、都市環では何か付けねばという強迫観念によるものが付いてくることが多いです。興味深いです。どちらももう少しスタディしてもらうようにせねばと思っています。

次に集合住宅について。

総合講評会で拝見して思うのですが、どちらも集まって住むということにこだわりがないかなと。

この辺、アーキバウで何か企画できますかね?

 

最後に総合講評会について。

レクチャーシリーズの参加者の割合は都市環の方が多いという報告、意外でした。最近、都市環は出席率が悪いのです。昨年度後期の会では、2年生は発表者以外は誰も来ていない状態でした。担当としては申し訳ないやら情けないやら。

一方建築。先日、初めて出席しました。出席が義務付けられているというのもあると思いますが、かなりの人出。昨年度一年間のをまとめているので分量もたっぷりですし、教員からの辛口コメントも多く、出題者側、回答者側の刺激になっていると思われます。都市環の方では、総合講評会のあり方を見直すことは可能なのか?を考えさせられた建築の総合講評会でした。

 

先日、おそらく都市環関係の方からのご指摘がありましたが、都市環だけでなく、建築もいくつかの分野に分かれますよね。

計画系に限っているわけではないですが、どうしても総合講評会は計画、意匠系に偏りがちなので、レクチャーシリーズは分野の異なる方々が気軽に参加できる機会だなぁと思ってます。

また、昨年のエスキス会はステキな企画だと思います。常態化するのは難しいでしょうが、次回を期待しています。そしてその際には他の方の目にとまる場所での開催を希望します。図書館とか。

出題されている用途は同じなので、今年もどこかで合同発表会やエスキス会が開催されますように。

何か手助けできることがあればお知らせください。