代ゼミタワーオベリスク見学会

日時:平成21年6月20日(土)11時~13時半
場所:渋谷区代々木二丁目 代々木ゼミナール本部校


▼概要
本学OBで大成建設設計本部、芝山哲也さん(S52卒)のご紹介により、代ゼミタワーの見学会が開催されました。参加者は16名(学生5名、会員その他11名)でした。

▼見学会
大成建設設計部の井内さん・輿石さん(意匠担当)、籐山さん(構造担当)、代々木ゼミナールの岡田さんに解説していただきながら、役員室(26F)、空中庭園(16F)、レストラン、居住空間(予備校寮)、教室、そして地下の免震施設まで案内していただきました。

26階の連絡ブリッジ。高い透明性を求められたため、
小径のブレースダンパーが開発された。

代ゼミタワーは、代々木駅周辺に分散していた各校舎が老朽化したため、新たな中心となる新校舎として建設されました。また、代々木ゼミナール50周年の記念碑として位置づけられているそうです。建物は地上26階、地下3階で、そのほぼ中央に空中庭園とレストランがあり、それを境に下の階に教室、上の階に居住空間(代ゼミの寮)という構成となっています。

構造の特徴のひとつであるブレースダンパーの説明をする籐山さん(右)。
左は設計部の井内さん。

 

寮の個室からの眺め。
壁面はフィックスのガラスのため、カーテンウォール下部には、自然換気用スリットが設けられている。

 

特徴として、タワーの周囲を囲む4枚のスーパーウォール(厚さ約1m、高さ約130m)を挙げられ、それによってデザインと構造を同時に解決されたとのことでした。一般の高層建築に比して細い部材による透明性の高いカーテンウォールと4枚のスーパーウォールによって、個性の強い高層建築群が立ち並ぶ新宿周辺で、非常にスマートな表情をみせています。細くて強度のある部材の開発には、設計者の強い意思と努力が注がれたとのことでした。

スーパーウォール見上げ

 

エントランスの雨よけは別名「登竜門」と呼ばれ、毎日の登校の際に正面ファサードを見上げて学生たちには高みを目指してほしいという意味を込めているそうです。

設計者の方の解説を聞きながらの見学は非常に興味深く、とても理解しやすかったです。関係者のみなさまのおかげで大変有意義な見学会となりました。

 

▼データ
設計・監理・施工:大成建設
敷地面積:3,508.66 平米
建築面積:1,160.71 平米
延床面積:27,175.10 平米
最高高さ:134.0m
ライトアップ照明計画:ライトデザイン
ランドスケープ計画:オンサイト計画設計事務所
サインデザイン:矢萩喜從郎+株式会社キジュウロウ ヤハギ

 

レポート:千葉大学大学院森永研究室修士1年 年菅家信/酒井麻央/竹村雄一