2007年 千葉大学卒業設計展レポート

▼概要
この度、18年度建築系卒業生有志23名は、私たちの卒業制作を通して、より多くの人々との議論を深めたいとの思いから、去る2007年5月19日、20日に、「千葉大学卒業設計展」を、代官山ヒルサイドテラスにて開催させていただきました。様々なトラブルを抱えながらも無事展覧会を開催することができ、千葉大展会期中には、300人近くの方にご来場いただくことができました。

この展示会を開催するにあたり、ARCHIBAUの皆様にお力添えをいただけたこと、実行委員一同心から感謝しております。

▼設営
18日には、模型搬入と会場設営を行ないました。
模型は3tトラック2台によって大学から代官山まで運搬しました。

事前に入念に準備してきた会場計画に基づいて、模型や音響、映像、カーテン等の設営を行いました。翌日の講評会に向けて、最終の打ち合わせを入念に行いました。

前日から徹夜での準備が続いたため、皆、満身創痍でありました。

▼講評会
5月19日には、講師を招いての講評会を行いました。

ゲスト審査員として、アプルデザインワークショップの大野秀敏氏、みかんぐみの曽我部昌史氏、アトリエ・ワンの塚本由晴氏をお招きし、学内からは、栗生明先生、岡田哲史先生にお越しいただきました。

5人の先生方による講評により、講評会は大変盛り上がりました。
予定していたタイムスケジュールを大幅にオーバーし、それぞれの作品に対し熱の入った講評をしていただくことができました。

▼表彰
講評会の最後に、ゲスト講師による審査員賞が発表されました。

大野賞
若松 綾乃「停泊ジカン」

<作品紹介>
市川、浦安のベッドタウンのに挟まれ東京湾に広々と面した幅広の空地が対象地。
プレジャーボートを所有し係留できる住宅群11棟と修理ドック、住環境をより楽しむ方法を追求したマリーナを設計した。

塚本賞
小椋 弘佳「スピードのコラージュ」

<作品紹介>
都市の交差点に新しい交通施設として、日常に溢れるあらゆるスピードを可視化する装置を挿入する。
歩道や車道、駅、商業施設と都市の様々な要素をコラージュし、そこで何かが切り替わる、豊かな移動空間を計画する。

曽我部賞
市川 徹「夢の島1967 ~沈下する光~」

<作品紹介>
1967年夢ノ島-。埋め立てを終えるこの年、ゴミの中に5つのコンクリートを投げ込む。
ゴミの有機分解により大きく変動する地盤。その地盤と共に沈下する瞑想空間の提案。
今、回顧の時。

▼懇親会
講評会の後には懇親会を行いました。
先生やゲスト審査員、OBOGの方の貴重なお話をうかがうことができました。

▼展示
20日には、作品展示を行いました。
学外からも学生を中心に、多くの方々に来ていただくことができました。

代官山という場所で卒業設計展を行なったことで、自分たちの作品を通して学外の多くの方々と建築に対して議論することができ、とても得がたい経験が得られました。

千葉大展を企画する際、初めて経験することも多々あり、至らないところもありましたが、学部生活の集大成である卒業設計をこのような形で締めくくることができ、大変うれしく思っております。

ARCHIBAUの先輩の方々、この千葉大展に多くのご協力をいただき、誠にありがとうございました。

実行委員 江川晃一郎(千葉大学栗生研究室修士1年)